認知症予防(4)会話をする

人と話すのは脳活性化にとても有効です。

一人暮らしがほかのだれかと同居している人より認知症になりやすいという統計データがあります。
一人暮らしなら、自分のことをすべて自分でする必要がありますし、誰かに頼らず生活しているわけですから認知症とは無縁にしっかりしていそうです。

しかし、誰かと同居しているほうが認知症になりにくいのです。

その大きな理由が会話の量です。

一人暮らしをしていると、そういえば1日中誰とも話さなかった、という日も多々あるでしょう。
買い物も無言でできますし、近所のだれにも会わなければ話す人は特にいないかもしれません。

会話は脳をフル回転し、脳はものすごく活性化します。

その会話が少ないということが、認知症の大いなるリスクになっているのです。

 

普段「よし、今日も会話を頑張るぞ!」「会話をするぞ、難しいぞ~」と気合を入れなくても普通に話ができます。簡単に行っているようで、実は脳はビンビン活性化しているわけです。
これが認知症予防にいいのなら便利ですよね。

特に初対面の人との会話が脳活性化になります。
その理由は、初対面の人と会うと、その人はどんな人なのか、自分にとってどういう立場の人なのか、会話の距離感はどうする?名前や話してくれた情報は覚えなきゃな・・・と脳はあらゆる情報にアンテナを張り巡らせます。
自分の中にあるすべての記憶を判断材料としながら、その人とどう向き合うかを決定していきます。
会話をしながら脳はいろんなことをして頑張っているのです。

会話の相手が家族であっても、やはり会話というのは頭を使います。
話の内容をいちいち脳のインプットし、話のつじつまを合わせなければ会話になりませんし、脳内の記憶を常に検索しながらでないと、やはり会話にはなりません。

A「りんご食べる?」
B「うーん。うん、そうだね、食べようか」

という会話でも、Bはリンゴの味を想像し、自分のお腹の様子と相談し、食べたいか?と思考し、Aがせっかく言ってくれているし、とか、Aは食べたいのかな、なら一緒に食べるか、とか、そこにミカンがあるがリンゴのほうがいいかな?等、素早く多くの情報を脳内に巡らせ、最終的に「食べようか」と判断します。

過去の記憶と照合しながら沢山のことを判断しますが、時間は一瞬、数秒くらいです。
もちろん、とてもリンゴが食べたい状態なら、いろんなこと考える前に反射的に食べる!となると思いますが。

もし、このときBが、「どっちでもいいよ」といったとしましょう。
これは、思考を拒否しているのと同じで、脳を使うのを面倒くさがっている状態といえるでしょう。
せっかくの脳活性化チャンスを逃してしまっています。もったいない。

Aにとっても、「どっちでもいいよ」は一番困る返答ですから、ここは脳を使って「はい」か「いいえ」で答えたほうがお得です。

Posted by admin3


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