真にデタラメに0か1を書くことは難しい?

思考実験確率, ルーレット, コイントス, デタラメ

たとえば、生徒の書いたデタラメはこのような感じでしょう。

生徒A
01011000111010100110101000101100101011101000100110
生徒B
00110101111010100101010101101010101000101110001101
生徒C
10111001100110101011011010110011010100111101010010
生徒D
10100111010000110101101011010111101010011010101010
生徒E
11010100111001010001010110101100111110101001010011

何か感じますか?特に何もないかと思います。
では次に、実際のコイントスの結果の一例を予想して書いてみます。

試行A
11100110101000110101101000111001000101011101010101
試行B
00110101110011000110101010010101011101000011101010
試行C
00011101011101010010111111111100011010101010011101

いかがでしょうか。
・・・何か感じませんか。
試行Cに注目してください。なんと、1が10回連続で起こっているのです。
ちょっと極端ではありましたが、裏が10回連続するなんて、試行回数を増やせば簡単に起こり得る現象です。実際、カジノでは日常茶飯事に起こっているでしょう。

生徒の中に1を10回も連続で書く人はいませんでした。同じ数はせいぜい4~5回の連続です。
おそらく、50人もいるクラスで同じことを行っても、一人も1を10回、または0を10回連続で書く人はいないでしょう。

実際のコイントスと、0と1をデタラメに書く、という2つを実験してみると、実際のコイントスの結果のほうがよほど不自然な数の並びに見えるはずです。

私たちの考えるデタラメと、実際のデタラメには結構な開きがあります。
宝くじに2回連続で当たる人もいれば、10年買い続けてまったく当たらない人もいるわけです。

これだけ外れ続けているんだから、そろそろ当たるだろう、とか、ルーレットで9回連続赤なら、次は黒じゃないか?と感じたりするのも実際のデタラメと、自分が感じるデタラメの間が広がってきて、それを修正したくなる気持ちの表れでしょう。
現実は、宝くじに外れ続けても、去年大当たりした人も、初めて買う人も、当たる可能性は同じですし、9回連続で赤が出ても、次は赤も黒も50%で訪れます。

確率の世界ではよくあることですが、自分で感じる確率と、実際の確率はちょっとずれている、と知っておくことで、人生がちょっとだけ有利に歩めるかもしれません。

Posted by admin3


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