睡眠時無呼吸症候群は認知症を10年早く発症させる
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まる無呼吸や、呼吸が弱くなる低呼吸の状態が1時間に5回以上(1回10秒以上)現れる症状をいいます。
肥満やあごの小さい人、高齢者に多くみられ、非常にメジャーな怖い病の割に治療している人が少ないのが特徴です。治療をしている人は全体の2割と言われ、多くの人は何となく大丈夫だろうと治療をせずにいたり、気づかないまま放置してしまったりしています。
睡眠時無呼吸症候群と認知症の関係
睡眠時無呼吸症候群は認知症とも深いかかわりがあります。米国神経学会の機関誌「Neurology」に2015年4月15日に掲載された内容によると、睡眠時無呼吸症候群の人は10年早く軽度認知障害になったそうです。
(調査対象は55歳~90歳までの2470人)
軽度認知障害は認知症の前段階と言われる症状ですから、睡眠時無呼吸症候群が10年もその発症を早めているのなら恐ろしいことです。
自分では気づきにくいですが、日中にひどい眠気が起きるとか、倦怠感がひどいとか、よく眠れたという熟睡感がないとか、気が重いとか、夜中に息苦しさを感じるとか、いびきを指摘されたといった症状があるなら、もしかしたら睡眠時無呼吸症候群と疑って病院を受診してみてはいかがでしょうか。
ちょっと心配かもと言う方は睡眠時無呼吸症候群は横を向いて寝るだけでも改善がみられるといいますから、まずは横向きで寝てみるのもいいかもしれません。それで症状が改善されるのならやはり睡眠時無呼吸症候群の可能性もあると考えられます。