超高齢者の幸せの理由 老人的超越とは

脳と思考, 脳のふしぎ老人的超越, 高齢者

90を超える”超高齢”になると、体の自由は聞かなくなるし、目は見えにくくなり、耳も遠くなりと、身体の不自由が増えていきます。
それにもかかわらず、「幸せ」と感じるのはなぜでしょうか。

幸せを感じる「老人的超越」とは

10月29日の100歳の世界(NHK)で、老人的超越について取り上げていました。
ある高齢者に今までの人生の幸福度をグラフに表してください、と言うと、100歳までを平坦に書き、そこから一気に幸福度を上昇させました。
体が不自由になった100歳を超えてからを「超幸せ」と感じているのです。
こういった100を超えてからの人生をとても幸せと感じてる高齢者は多いようです。

彼らは、あるがままを受け入れ、小さな幸せもとても幸せと楽しいと感じていて、死を怖がっている様子もなく、会話の中で自然と「明日は目覚めないかもしれない」等と言うのです。
この精神状態を、スウェーデン大学のラルス・トルンスタム教授は「老人的超越」と名付けました。
老人的超越という状態になると、非常に落ち着き、衰えた身体や活動量の低下を重視せず、そこから注意をそらし、今できること、今身に起こっていることに感謝し、幸せを感じる豊かな心を持つことができるようです。そこから生きる力を得ているのです。

テレビがとても楽しい、食べるものがどれもとてもおいしい、なじみの人との会話が楽しい、と生きている今をとてもポジティブに捉えているように見えます。

もちろんすべての超高齢者がこのような心境になれるわけではなく、毎日とても不幸と感じる高齢者も多いのは事実です。
しかし、超高齢者になった自分を想像するとあまり良いことを考えつかない私たちにとって、老年的超越の存在は老後に明るいものを感じられる事実なのではないかと思います。

Posted by admin3


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