有名論理パズル『天使と悪魔と人間と』で、嘘つきパズルの基本が理解できます
有名論理パズル&クイズ問題
論理パズルの代表ジャンルである『嘘つきパズル』の、有名な問題。
このジャンルの入門ともいえるパズルで、論理パズルの考え方の基本がわかるパズルです。
2つの基本問題にチャレンジ!
天使と悪魔と人間と
【問題1】
あなたは、ピピン、ペペン、ポポンの3人に出会いました。
この3人は、1人が天使、1人が悪魔、1人が人間です。
天使は、いかなる時も本当のことを言います。
悪魔は、いかなる時も嘘をつきます。
人間は、本当のことも、嘘も口にします。
3人は次のように発言しました。
ピピン「私は天使ではありません」
ペペン「私は悪魔ではありません」
ポポン「私は人間ではありません」
ピピン、ペペン、ポポンはそれぞれ、天使、悪魔、人間のどれですか?
【問題2】
あなたは、ビンビ、ベンベ、ボンボの3人に出会いました。
この3人は、1人が天使、1人が悪魔、1人が人間です。
天使は、いかなる時も本当のことを言います。
悪魔は、いかなる時も嘘をつきます。
人間は、本当のことも、嘘も口にします。
3人は次のように発言しました。
ビンビ「私は天使です」
ベンベ「私は悪魔です」
ボンボ「私は人間です」
ビンビ、ベンベ、ボンボはそれぞれ、天使、悪魔、人間のどれですか?
解きやすいほうから解いてみてください。
問題解決のヒント1
問題1を例に、解答のパターンを考えてみます。
あり得る答えは以下の6通りです。
このうちのどれかが問題1の答え、どれかが問題2(名前はビンビ、ベンベ、ボンボに置き換えてください)の答えです。
ピピン=天使 ペペン=悪魔 ポポン=人間
ピピン=天使 ペペン=人間 ポポン=悪魔
ピピン=悪魔 ペペン=人間 ポポン=天使
ピピン=悪魔 ペペン=天使 ポポン=人間
ピピン=人間 ペペン=悪魔 ポポン=天使
ピピン=人間 ペペン=天使 ポポン=悪魔
問題解決のヒント2
まず、「ピピンが天使だったとしたら?」と考えてみると、ピピンは「私は天使ではありません」と発言していますから、天使が嘘をついたことになってしまいます。
つまり、問題1のピピンは天使ではありません。
このように、嘘つきパズルは、「〇〇だったとしたら?」と考えていくことで、答えを導き出すことができます。
問題解決のヒント3
人間は嘘も言えますし、本当のことも言えます。
つまり、どのセリフを言っても矛盾しない存在です。
天使も悪魔も発言できないセリフ⇒人間のセリフ
天使と悪魔が誰かわかった⇒のこりは人間
という感じに捉えておけばいいでしょう。
パズルの解説1
【問題1の答え】
ピピン「私は天使ではありません」
ペペン「私は悪魔ではありません」
ポポン「私は人間ではありません」
ピピンは「私は天使ではありません」と言っています。
ピピンが天使だったとしたら、天使が嘘をついていることになるので、ピピンは天使ではありません。
ピピンが悪魔だったとしたら、悪魔が本当のことを言っていることになるので、ピピンはあくまでもありません。
つまり、ピピンは人間です。
ペペンは「私は悪魔ではありません」と言っています。
ペペンが天使だとしたら、本当のことを言っています。
ペペンが悪魔だったとしたら、嘘をついています。
以上から、ペペンは現時点では天使でも悪魔でも矛盾しないので、先にポポンを考えてみます。
ポポンは「私は人間ではありません」と言っています。
ポポンが天使だとしたら、本当のことを言っています。
ポポンが悪魔だったとしたら、悪魔なのに真実を語っていることになり、矛盾します。
つまり、ポポンは天使です。
ペペンは残る悪魔であるとわかります。
パズルの解説2
【問題2の答え】
ビンビ「私は天使です」
ベンベ「私は悪魔です」
ボンボ「私は人間です」
ビンビが「私は天使です」と言っています。
ビンビが天使である場合、本当のことを言っているので問題ありません。
ビンビが悪魔であると仮定しても、この発言は嘘になるので、問題なしです。
人間はどの発言もできます。
現時点でビンビは天使でも悪魔でも人間でも構いません。
次にベンベを見てみます。
ベンベは「私は悪魔です」と言っています。
天使が嘘をつくことはないのでベンベは天使ではありません。
悪魔が真実を語るわけがないので、ベンベはあくまでもありません。
ここから、ベンベは人間に決まります。
ボンボは「私は人間です」と言っています。
この発言を天使がしたなら、天使が嘘を言っていることになります。
ですから、ボンボは悪魔です。
以上のことから、ビンビは天使とわかります。
パズルの答え
【問題1】
ピピン=人間 ペペン=悪魔 ポポン=天使
【問題2】
ビンビ=天使 ベンベ=人間 ボンボ=悪魔