占いを信じてしまうのはなぜか
人は皆、周りの人と同じであることを嫌います。周りの人にはない顔の特徴があって、能力があって、育った環境からか他人とは違う考え方ができて、自分の考えは自分だけのもので、自分が何かひらめいたなら他の人が同じことをひらめかないことを願うでしょう。
このような他人と違うということを気軽に楽しめるコンテンツが占いです。
特に日本人は髪の色が皆黒く、目も黒いので、身体的な特徴で占いを作ることがしにくいです。
しかし、他人と違う場所を探しそこに意味を持たせたい思いは強く、例えば手相はその中からこれはいけるぞと始まったものなのかもしれません。ただ、手相は自分で見るとなかなか難しく、１番の線が３センチ、２番線が３番の線とくっきり交差、と簡単にわかるものではありません。ですから今週のＡパターンの手相の人の運勢は・・・という占いはありません。
もし、髪の色がアニメのようにカラフルなら、今週の青い髪の人の運勢！という占いがあったに違いありません。しかし皆黒なのでそれはできず、その代わりにはっきりと自分で知ることができる星座や血液型が使われているのでしょう。
星座は１２（１３）種類、血液型は４種類です。テレビなどで好まれるのは適当な数がある星座のほうでしょう。
例として、今日のあなたの星座の占いが下記だったらどうでしょう。
残念！今日の○○座の運勢は最下位です。特に小さなケガに気を付けて！夜は早めにベッドに入りましょう。
特に注意したい色は青です。
あなたは少しがっかりしつつもいつも通り家を出ます。確かに青い車が多い気がするし、ふと見上げた看板は青でした。空は快晴。嫌な予感がしてきました。会社で昨日ミスしたことに気づき、それが明るみに出て、上司にこっぴどく叱られます。しかも上司のネクタイの色が青でした。そして帰宅。確かに運が悪い日だったと振り返りつつ早めにベッドにもぐりこみました。
占いが当たったと感じるでしょうか。注意したい青という色がどんどん目に飛び込んできたのです。そして会社で失敗という大ケガを負いました。注意したい青ばかりに出会ったから、小さなケガのはずが大きなケガになったんだろう。
・・・本当に占いがそれを当てたのでしょうか？青い車は大通りで注意すればいくらでも見つるでしょうし、青い看板なんて数多くあります。晴れの日は沢山あります。上司のネクタイが青だというのも珍しいことではありません。叱られたのが今日であっても失敗を犯したは昨日です。
もし、占いが下記のようなものだったらどうでしょうか。