「集中する」とはどういうことか。集中力アップのコツとは?

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「集中して仕事を片付けてしまおう」と、集中のスイッチを入れ、作業のスピードを上げる。

私たちが当たり前のようにしていることですが、この時、私たちの脳は何をしているのでしょうか。

集中力はたいてい、数十分から1、2時間くらいしか続きません。それ以上集中しようとしても、疲れてしまい、返ってパフォーマンスが下がってしまうでしょう。

「集中する」とは、一つのことにずっと注意を向け続けることを指します。注意を分散させたり、一つのことに注いだりするのは、脳の前頭葉にあるワーキングメモリの役目です。

集中するためには、周りからの誘惑や情報を遮断し、一つのことだけに注意を向ける必要があります。
このとき、私たちの脳内のワーキングメモリでは、必要のない情報を次々と抑制しつつ、集中したい対象に向けて注目し続けます。
つまり、常に情報の取捨選択を続けながら、一つのことに注力している状態です。

たとえば、資料をまとめているとき、その作業に集中したいですよね。
しかし、隣の席の人が電話をしていて、その会話が気になりだすかもしれません。
空調が不調で、部屋が暑いとしたらそれが気になって作業の質も下がりそうです。
お腹が空いてきたら、それだけで集中ができなくなります。
目が疲れて頭が痛くなったら辛くて作業効率は落ちます。
家にいる家族が体調を崩したと知ったらそれが気になってしまうでしょう。

これらに共通するのは、脳の集中力を保つために働くワーキングメモリに邪魔な情報が入ってきて抜けなくなっているという状態です。
脳(ワーキングメモリ)はこれらの「今は」要らない情報を脳内から追い出すために情報を選んでいるのです。

これは脳が自動的にやってくれていることですが、こんなことを続けると、脳はとても疲れます。
脳が疲れ、うまく情報選別が出来なくなると、集中力の低下を感じるようになっていきます。

ですから、休憩を適切に入れないと、つまらないミスやありえない失敗をしてしまうのです。

脳は目から8割以上の情報を受け取っていますから、5分くらい目を閉じるだけでもだいぶん休まります。
もちろん、心配事で一杯だったり、次に何をしようかと思考を続けていては休まりませんから、なるべく静かに呼吸に注意を向けるなど、脳を休ませるように心がけます

脳の老化を防ぎ、集中力の低下を防ぐには下記が有効です。
・ウォーキングなどの簡単な運動で脳の血流量を増やす
・脳を使って元気な脳細胞を増やしたり、脳の死滅を防いだり、より多くの脳細胞が生まれるようにする
・食事や睡眠に気を配ること。

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Posted by admin3


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