匂いと記憶の力
匂いは記憶の力を向上させるのをご存知ですか。
ほかの五感を司る脳の部位よりも、匂いを司る嗅覚野は記憶の中枢である海馬の近くにあります。
ですから、匂いの記憶は私たちの脳に刻み込まれやすいのです。
匂いを嗅いで何かを思い出すというシーンを映画やドラマなどで見たことがあるのではないでしょうか。
海馬は記憶同士を連結させ、連想させて思い出せるようにしています。
例えば、歩く+楽しい+お弁当=遠足の記憶を思い出す、と言うように、遠足の記憶を思い出す引き金をいくつも用意しているのです。
匂いを嗅いで何かを思い出すシーンは、記憶の引き金として使われた記憶が匂いだったという事なのですね。
嗅覚野は海馬のそばにあるので、匂いを嗅ぐとすぐに海馬が反応します。つまり、匂いで海馬を刺激できるということです。
アロマやお香、入浴剤、料理のいい匂い等は気持ちよく海馬を活性化し、海馬の神経細胞を元気にしてくれます。海馬は神経細胞が新しく生まれる場所の1つであることがわかっていますから、匂いは海馬をの神経細胞を増やすことも手伝ってくれるといえそうです。
匂いを楽しむ、匂いで癒されるという習慣がない方は、この機会に海馬を活性化させる”匂いの力”を活用してみてはいかがでしょうか。