バイリンガルは認知症発症が遅い(カナダ・ヨーク大学)

認知症予防情報, 統計データ活性化, , バイリンガル

カナダのトロントにあるヨーク大学の研究チームの研究で、2か国語話す人はそうでない人と比べて、認知症になる平均年齢が4年遅くなるという結果が出たそうです。(2004年頃)

バイリンガルの脳

ヨーク大学のエレン・ビアリストク博士は、バイリンガルの人は、モノリンガルの人に比べて認知症の診断は4.3年、発症は5.1年遅いという調査結果を出しました。

以前は、2か国語を話すと、脳が混乱して脳に良くない影響を与えるという考え方もありましたが、どうやらそれは違うようです。2か国語を話すということは、人によって言葉を使い分けたり、常にどちらで話すかを判断し、よりよい話し方をしていくことができます。これは脳を鍛えるうえでは有利です。

2か国語話す、ということが脳に程よく負荷をかけて脳トレーニングになるということなのでしょう。

エレン・ビアリストク博士によると、1か国語を話す間、もう1か国語は使わないようにする、ということも、トレーニングになるそうです。また、認知予備力を高める効果もあるといいます。

認知予備力とは、イメージするなら脳内の貯金です。脳活性化で溜まる脳内貯金で、認知症になるのが遅れるという感じです。

認知症の発症が約5年遅れれば、認知症にならずに天寿を全うする可能性も高まるわけで、バイリンガルの人にとってはうれしい情報なのではないでしょうか。

日本の場合、日本語以外を使う機会は意識的に作らないとなかなかないというのが弱点ですね。せっかくバイリンガルでも、使わないとその能力によって認知症の発症を遅らせることにつなげにくくなります。

そう考えると、同時通訳の方はきっと認知症になるリスクがずいぶん下がっているのでしょうね。
彼らの脳を見てみたいなぁと感じます。

Posted by admin3


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